2018年4月23~24日 芦別岳・本谷&Ⅰ稜

N君の結婚式を終えて、天気の良いうららかな春の日に芦別岳を訪れてみました。北海道の春の味覚といえばやはり行者ニンニク!行者ニンニクと言えば芦別岳!なんでここはこうもネギが多いんでしょう?ビールでも飲みながらO氏とネギだくジンギスカンと洒落こもうと思いきや…もうちょいで飯をくいっぱぐれるかもしれなかった面白おかしな山行でした。今回初めて登ったⅠ稜はやや藪っぽいリッジでしたが、芦別岳や十勝連峰の展望が素晴らしいルートでした。今回は新しいGoproで撮影してみました。

芦別岳のアイヌネギ
芦別岳のアイヌネギ

23日晴れ
8:30 旧道登山口~10:20 ネギ採り~11:00 ユーフレ小屋~11:40 本谷ゴルジュ~15:00 芦別岳ピーク~16:15 ユーフレ小屋泊

暖かい天気のいい日。旧道のアップダウンは大汗をかいてしまう。のんびりと進んで、途中の河原でネギを採集。ほんの数分で軽めに二袋分。ユーフレ小屋に泊装備を置いて本谷を登る。やっぱり今年は雪が少ない、が、やっぱり本谷の中はそこかしこデブリの山。ゴルジュの雪は低くなってクラックが入って気持ち悪いが、まだ大丈夫なようだ。でかいキノコ雪も結構気になる。
1時間半ほど登ってⅠ稜の取り付き付近を偵察。ニペソツ東壁とは打って変わってわかりやすいスカイライン。適当に側壁からリッジに上がって、そのままひたすら藪っぽいリッジを登高すればピークへ導かれると見た。運動がてらピークまで上がって一時間ちょいで小屋まで下った。
さて、今山行の核心はここからであった。なんと二人ともライターを忘れて飯が食えないんである。しかしO氏が床板の下から腐ったさびさびライター(当然点かない)を見つけてきて、そのライターを分解して圧電装置をガスに近づけてなんとか着火したという事件があった。

24日晴れ
6:00 ユーフレ小屋発~8:45 Ⅰ稜取り付き~9:30 2P目~10:00 3P目~10:30 4P目~10:40 5P目~11:10 6P目~11:30 7P目~12:15 8P目~12:30芦別岳ピーク~14:30ユーフレ小屋~16:30旧道登山口

小屋のネズミの運動会もなんのその、ぐっすり眠って今日も元気に本谷に入る。
さすがO氏は昨日の疲れも全く見せず、さっさとⅠ稜までたどり着いてしまった。稜を頂上側に回り込んだ藪ミックスの雪壁からロープを付けてリッジに乗りあがることにする。2Pまるまる伸ばしてリッジにたどりついたはいいが、気温が高く汗をかきまくる。さらに緩い藪リッジに40mほどロープを伸ばすと広めのルンゼが出てきた。このルンゼをかすめるようにしてリッジを巻き上がると、両面の展望が開ける。さらに進むと今度は一段下がったコルの先に短い凹角がでてきた。これはビレイ点から見ると立っていて難しそうに見える。が、近寄ってみると寝ていて大したことはない。
ここから1P繋ぐとピークにたどり着いた。
全く風もなく気持ちのいいピーク。十勝連峰が雲間に見え隠れしている。
デナリではこんなにのんびりと春の日差しや風を楽しめないだろうな。生きて帰ってきたらどこの山へ行こう。いやいや帰ったら即知床のガイドだな~などと考えながらのんびり下ってユーフレ小屋で泊装備を片づけて16:30には旧道登山口におりましたとさ。