2020/09/22 羅臼岳登山ガイド

2020秋の羅臼岳

この日は東京からお越しのI様を羅臼岳へご案内させていただきました。いつも通り前日よりウトロへ移動すると、やはり普段より人の少ないウトロの町で、セブンイレブンも24時間営業を休止しておりました。営業は朝6時からとのことですので、登山の際の朝食・行動食などお買い求めの際にはご注意ください。幌別川の橋の上には数台も車が止めてあり、川で魚を取っているヒグマの写真を撮っているのでした。この様な路上駐車が多いのもまた知床です。みなさま車の接触事故など十分にお気を付けください。

さて、お客様と合流の後に、岩尾別登山口より出発しようと入山帳簿に記入しようとしてみると「登山口より10~15分ぐらいのところにスズメバチの巣があり、被害者がでています。ご注意ください。」との注意書きがありました。スズメバチは9月~10月に繁殖期を迎え動きが活発になります。日本では年間約30人ほどがハチに刺されて命を落とし、動物の被害としては最も深刻なものです。ハチ毒アレルギー(アナフィラキシーショック)のある方は要注意!身体の周りをハチが飛び始めたら近くに巣がある証拠です。ゆっくりその場を離れましょう。間違ってもハチを手で追い払ったりしないように。外敵と思われて総攻撃を誘発します。

さて、そんなこんなで用心深くいつもの登山道を上がっていきましたが、なんとなく秋も深く静かな羅臼岳でしたね。もうオガラバナ、ミネカエデ、ミネザクラ、ウラシマツツジやチングルマなど高山帯の植物は紅葉が始まっていました。終始ガスっぽいこの日の羅臼岳でしたが、一番天候が良かったのは頂上到着時で、風もそれほど強くなくのんびりと休憩をとることが出来ました。なんとなくヒグマが現れる気がして用心していたのですが、この日は幌別川以外では結局現れずじまいでしたね。I様は翌日も斜里岳・トムラウシと梯子をしてお帰りになったご様子。また気が向いたら北海道へ遊びに来てくださいね。よろしくお願いいたします。