2021/08/26~28 知床連山縦走ガイド

羅臼岳から知床連山

みなさまこんにちは、ガイドの西田です。最近は北海道の暑い暑い夏もようやく一段落してきましたね。今回は久しぶりに知床連山の縦走ガイドの時の記事をお送りしたいと思います。この山行は西遊旅行さんのツアーということで、知床羅臼の「サライ」さんに前泊をしてのスタート。期間中の天気予報はなかなかの不安定予想で、入山前より羅臼の街はザーザー降り…入山当日に羅臼から知床峠を越える際も、いやいやなかなかの雨と強風…。

そんなこんなで、カムイワッカ林道を進み知床硫黄山の登山口からのスタート。幸いなことに登山開始時にはもう雨は上がっており、気分も盛り上がっていきます。しかし山中でも不安定な天気具合は続き、登山道中でもレインウェアを脱いだり着たり。硫黄沢に入ってからはお日様も出始め、沢床は乾いていたのでF1~2も楽に突破することが出来ました。しかしやはり上部では風が強く、久々の硫黄山もガスと強風によりピークは諦め、早々と第一火口の泊地に到着。夕食までなんとか天気は持ちこたえてくたのもつかの間、夜半には強い雨と風…。

さて翌日も天気は非常に不安定で、こけし岩から先の稜線上は強風で歩けないことは明白。第一火口ですらフードロッカー側は強風を受けているという状態。おそらくこのまま進んでもテン場予定地の羅臼平まではたどり着くことは出来ないでしょう。かなり厳しい状況…。お客様との相談の上撤退することに。

撤退後は羅臼温泉~岩尾別温泉ルートで羅臼岳をワンデイ縦走。最終日は晴れてくれたので羅臼岳からは最高の景色が望めました。このルートもダイナミックで素晴らしくお客様には存分にお楽しみいただけたようです。このように山ではけして心地よい天候の日ばかりではありません。時折自然の驚異が牙をむき人間に的確な判断と試練を与えます。そんなときのために慎重なリスク管理が重要になってきます。この度のツアーでご一緒させていただいた皆様、気が向いたらまた遊びにいらっしゃってくださいね。