2023/01/20~21 三段山&上富良野岳登山ガイドプラン

上ホロカメットク山

皆様こんばんは。いや〜最近とみに寒さが増してきましたねぇ。今日の阿寒湖はマイナス17℃…まぁ昔の阿寒よりはずっと暖かでしょうか…。私の幼少時代といえば、まだ阿寒もそれなりに雪は多く、冬は連日マイナス25℃とかでした。そのくらい気温が下がると家の鉄骨が収縮してガンガンと音を立てていたものです。

さて表題の件、01/20~21の三段山と上富良野岳の登山のお話です。この2日間も寒かった〜!朝の凌雲閣周辺の気温は両日ともマイナス18℃ほど。このくらいの気温だと、手足はもちろん顔の露出部も長く風に晒していると簡単に凍傷になってしまいますね。今回のお客様は常連のH様ご夫婦。大変強いお二人で、この方たちであればこそのスペシャルな奇跡を含んだ素晴らしい山行でした。Hokkaido Love割でのご利用だったので、お得にもなりましたね。

凌雲閣
凌雲閣

20日の天気予報は当初曇のち雪でしたが、当日になってみるとすっきりと晴れており、しかも風もありませんでした。ラッキーとばかりにスノーシューで崖尾根末端から三段山を目指します。積雪深は所によって50〜60センチほどでしょうか。あまり多いとは言えませんが、それでも吹き溜まりではラッセルを強いられるくらいではありました。風のないことが幸いして極低温ながらそれほど苦労もなくピーク着。お客様の身のこなし、装備の確かさが頼もしく感じました。屏風岩手前から安政火口に向けて、アイゼンワークのトレーニングも兼ねて下降を考えていましたが、視界が悪く、雪の状況が不確かなためこの日はピストンにて下山をし終了。

三段山
三段山

翌21日。この日の事前の天気予報はかなり悪く、雪と強風が予想されましたが、朝起きてみるとなんと晴天!一時は事前催行中止も考えましたが、やっぱり当日の現地判断は大切ですね〜。奇跡ですよ奇跡!まぁこのパターンもあるので、よほどのことがないと天気予報だけでの催行判断は難しいのです。そしてまるで海外の高所のような晴天のカミホロや富良野岳、バケモノ・ヤツデを眺めながら、たくさん写真もとりました。安政火口でスノーシューデポ&EP切り替えで、下降尾根を登高いたします。う〜むお客様のお二人は、本番のアイゼン歩行もお上手で不安は無いですね。キリキリと極低温の雪面にきしむアイゼンの音が心地よく響きます。ただしこの辺で西風により稜線に巻き上がる雪煙が気になりだしました。

上ホロカメットク山2
上ホロカメットク山2

視界がやや悪くなってきたので、デポ旗を打ちながら尾根を歩くこと小一時間。ヤツデの頭をやり過ごし、上富良野岳直下50mほどでいよいよ風が強くなってきました。おなじみのエビの尻尾だらけの看板前でエッジを乗り越えると超爆風。そそくさと撤退を決め踵を返し下山を始めますが、ここからが正念場。顔の露出部に当たる冷風と雪粒の痛いこと痛いこと…。しかしまぁ、向かい風の尾根の下降はここではいつものこと。

下降尾根の下降では、一応ロープを出しましたがこのお二人の足取りでは必要無かったでしょうね。今回は上ホロカメットクまでは到達できませんでしたが、あれだけ低温のシビアコンディションの中普通に歩けたのですから本当に素晴らしい!H様、この度はありがとうございました。次はどんな冒険の旅が待っているのでしょうねぇ。卵の味噌漬け美味しゅうございました!