皆様こんばんは。登山ガイドの西田です。6月16日、東大雪の名峰・ニペソツ山(2,013m)への日帰りガイドに行ってきました!。かつて深田久弥が日本百名山に入れなかったことを悔やんだとされる、あの鋭利な尖峰。今回は幌加温泉コースからのロングトレイル(往復約22km、行動時間約12〜13時間)に挑みました。天候にも恵まれ、この時期ならではの素晴らしい景色に出会えた一日の様子をレポートします。


タイムスケジュールとルート概況
今回は長丁場になるため、早朝からのスタートです。
- 04:40 幌加温泉コース・登山口 駐車場出発
- 06:00 三条沼 通過(新緑がとても綺麗です)
- 7:30 シャクナゲ尾根展望台(ここで初めて山頂の尖がった姿が拝めます!)
- 09:00 天狗のコル
- 010:30 前天狗(携帯トイレブースのある広場)
- 11:15 ニペソツ山 山頂
- 17:30 登山口 駐車場に無事下山
本日のハイライト&ルート状況
① 序盤のドロドロと、三条沼の新緑
登山口からしばらくは、この時期特有のぬかるみが目立ちます。スパッツ(ゲイター)は必須ですね。一歩一歩慎重に進みながら高度を上げていくと、三条沼周辺では瑞々しい新緑の木々たちが迎えてくれました。
② 残雪の状況:天狗のコル〜前天狗
6月中旬のニペソツは、まだまだ雪が残る「夏山への過渡期」です。 特に前天狗への登りには大きな雪渓が残っています。朝方は雪面が硬く締まっていることもあるため、今回は12本爪アイゼン&ピッケルを持参して大正解でした。踏み抜き(雪が腐って足がズボッと埋まる現象)にも注意しながら、安全第一でルートを選んで登りました。
③ 出会った高山植物とナキウサギ
前天狗付近のガレ場に差し掛かると、足元にはキバナシャクナゲやコケモモの小さな花が咲き始めていました。初夏の訪れを感じます。 そして、岩の間からは「ピィッ!」という甲高い声が。東大雪のアイドル、ナキウサギが顔を出してくれました! お客さまもこれには大興奮。足を止めて静かに観察する癒やしのひとときです。
④ 山頂からの絶景
前天狗を越え、最後の急なザレ場と岩場をクリアして、ついに山頂へ! 山頂からは、まだ白く雪をまとった大雪山旭岳やトムラウシ山、十勝連峰までの大パノラマが広がっていました。若干、雷の懸念される空模様であったため、そそくさと標高を下げました。


⚠️ ガイドからの安全ワンポイントアドバイス
- 行動時間の管理: 幌加温泉コースはとにかく長丁場です。標準でも11〜13時間かかるため、遅くとも午前4時前には出発できる計画を立てましょう。
- 残雪対策: 6月中旬〜下旬は年によって雪の量が大きく変わります。アイゼンと防水性の高い登山靴は必須です。
- クマ対策: 最近も周辺エリアでのヒグマ目撃情報が出ています。熊鈴の携行や、音を出しながらの行動を徹底してください。
- ロングルートのため、天候の変化に気遣いながら無理のない行動を心がけましょう。
ご参加いただいたKさま、本当にお疲れ様でした! これからは一気に夏山シーズンが本格化し、高山植物の絨毯が見事な季節になります。また一緒に素晴らしい山へ行きましょう!
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