皆様、こんばんは登山ガイドの西田です。
7月17日は素晴らしいお天気に恵まれる中、お客様と一緒に知床連山の主峰・羅臼岳へ行ってきました!
御存知の通り羅臼岳は昨年の登山道閉鎖以降、7月5日に登山が再開され、7月9日にヒグマの危険遭遇事例により再閉鎖、7月16日に再び再開となりました。関係者の困惑が伺い知れるようですが、今回は6名パーティということもあり、慎重に慎重を重ねて登ってみました。
7月の羅臼岳は、まさに「夏の美しさと厳しさが同居するベストシーズン」。大満足だった一日の様子をレポートします。
🏔️ 今回の登山ルートとコンディション
- 日程: 2026年7月17日(金)
- 天候: 晴れ(大沢以降は心地よい風)
- ルート: 岩尾別温泉登山口 ~ 大沢 ~ 羅臼平 ~ 羅臼岳山頂(往復)
🌸 見どころ:高山植物の楽園&羅臼平〜頂上からのダイナミックな景色
この日は晴れて気温は高め。登山道下部の樹林帯では大汗をかきながらも、弥三吉水、銀冷水を経て大沢に抜けると心地良い風が吹いてきました。そして今年は雪渓が溶けるのが遅かったため、まさに今が花の最盛期!大沢から天にも続かんばかりに エゾコザクラのピンク、そしてチシマノキンバイソウの黄色、チングルマの白い絨毯、キバナシャクナゲの群生などが広がっており、お客様からも「なんと素晴らしい!」と歓声が上がりました。羅臼平からは羅臼側の雲海の上に浮かんだ国後島が望め、頂上からは知床連山のはるかなる野生の景色が広がっておりました。
🥾 ドキュメント:木漏れ日の森から岩の頂へ
🟢 AM 5:30|岩尾別温泉からスタート
朝一番の澄んだ空気の中、クマゲラが新緑の森に遊ぶ声を聞きながら進みます。ヒグマの出没時に即座に対応できるように、ベアスプレーを携帯し、声を掛けながら慎重に歩みを進めます。他の登山者はやはり少なめ。
⬜ AM 8:30|大沢の花園
羅臼岳の夏登山のポイントといえば、この時期雪渓が消えた後のお花畑です。 7月中旬になり雪解けは進んでおり、第一の岩場の下に少し溶け残るのみです。そんな雪渓の跡には、これでもかとばかりにお花畑が広がっておりました。今年は高山植物の当たり年のようで、7月半ばでこんなにエゾコザクラの群生が綺麗な事は珍しいですね。振り返るとオホーツク海が青く輝いていました!




🟡 AM 10:00|羅臼平から岩塊の山頂へ
フードロッカー(食料の保管庫)がある羅臼平で一息つき、いよいよ最後の難関、山頂の巨岩帯へ。ここからは三点支持を意識して、ゴツゴツとした岩を登っていきます。
🔵 AM 11:15|羅臼岳山頂(1,660m)に到着!
ついに登頂!山頂からは、北方領土の国後島や、遥か先へと続く知床連山の稜線が一望できる360度の大パノラマが広がっていました。 遮るもののない山頂で食べるお弁当は格別です!



⚠️ 今後の登山を計画されている方へ(ガイドからのアドバイス)
羅臼岳へ登られる方は、以下のポイントに注意してください。やっぱりヒグマは大きな懸念点です。しっかりと安全対策をしつつ挑みましょう。
- 単独行動は避ける!ヒグマは野生生物です。「こいつは倒せる奴かどうか」を観察しています。
- 音を出しながら歩くこと。自分の存在を熊に知らせましょう。しかし音を出しても逃げない熊もいます。そういう個体は危険かもしれません。
- 熊スプレーを携行しましょう。ただし熊スプレーを咄嗟に撃つのは難しいです。絶対条件としてはすぐ構えられるように。ザックのサイドコンプレッションに付けても無意味です。
- 絶対に食べ物や、ザックのサイドポケットのスポドリのボトルなどを落とさない。
✨ 最後に
夏山シーズン真っ只中の羅臼岳は、どこを切り取っても絵になる美しさでした。ご参加いただいた皆様、本当にお疲れ様でした!
知床の自然は厳しくも、それ以上の感動を与えてくれます。 安全第一で、最高の夏山シーズンを楽しみましょう!次回のガイドツアーもお楽しみに。
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