皆様こんにちは。登山ガイドの西田です。9月も半ばを過ぎましたね。今年は暑い夏が続き、山中も異常な高温でなかなか大変でしたね。さて先日は、本州からおこしのK様、H様お二人を旭岳~トムラウシ縦走登山ガイドプランへご案内させていただきました。
初日は旭川空港にてお客様と合流。そのまま旭岳温泉へ移動。今回は山岳スキップさんの運転代行を依頼させていただいているので、車の予備キーを大雪山荘さんへお預けします。大雪山縦走は車の回しの問題がありますからね。山岳スキップさんを利用するとスムーズに車を旭岳からトムラウシ短縮登山口へ移送していただけるので、大変ありがたいです。
山岳スキップ
http://sangaku-skip.jp/
さて、入山初日。天候は朝から晴れ。 気温は15℃前後とかなり高め。この時期としては異常な高温と言っていいでしょう。 秋の澄んだ 空気のなか 6:30始発のロープウェイに乗って旭岳を登高します。ピーク着が9:00。少し休憩をして後旭のガレガレの下りを経て、北海岳着が11:30、白雲岳分岐が13:00。今シーズンのヒグマ頻出状況にあって、さすがに白雲岳分岐にはもうザックをデポする人は居ませんでしたね。白雲岳着が13:30。この暑さとあってはまだまだ紅葉はすすんでいませんが、素晴らしい秋晴れの景色でした。白雲岳避難小屋着が14:30。水場はかなりチョロチョロになっていましたが、まだ枯れてはいませんでした。そんなこんなで浄水したり夕食をとったりしつつ、19時くらいに就寝。冬用シュラフを持ってきたわりに、かなり暖かい小屋の中だったので、布団のように上にかけて寝ました。
- 旭岳~トムラウシ・高根ヶ原
- 旭岳~トムラウシ・チングルマ
翌日はいつものように4:00起き5:30発。この日の天候は曇模様であったものの早朝の気温としてはやや高めの10℃前後。風が5mほど。高根ヶ原付近の吹きっさらし地形では風がかなり抜けますが、この日はレインウェアやウィンドブレーカーを着るだけでなんとも無かったですね。6:30高根ヶ原分岐、9:00忠別岳、12:30化雲岳。歩みを進めるにつれ天気が良くなりまた暑くなってきました。全体を通してかなり異常高温の大雪縦走と感じましたね。この日の泊地ヒサゴ沼着は14:30。テン場にはテントが5張りほど。雪渓からの流水は僅かになっていましたが、なんとか取れました。(まぁここは沼の水もあるので、水には困りませんが。)あたりにはナキウサギの声がこだましておりました。夕食を食して19時就寝。
- 旭岳~トムラウシ・ヒサゴ沼
- 旭岳~トムラウシ・花畑
最終日は午後から天気が崩れる予報だったので、早めの3:30に起床、5:00出発。 天候は高曇りながらも雲海も広がる感じで晴れ間も覗いておりました。旭岳や十勝岳も時折雲に隠されながらも基本的にはすべて見通せております。天上の景色を望みながらロックガーデンのアップダウンを経てトムラウシピーク着が9:00。前トム平が11:00。短縮登山口着が15:00でした。蓋を開けてみれば、3日間ともずーっと見晴らしのいい最高の大雪縦走でしたね。今回は珍しくヒグマも見かけませんでした。予備日は荒天の予報だったので、里場の観光などを経て終了。K様、H様この度はありがとうございました。
- 旭岳~トムラウシ・トムラウシ頂上
- 旭岳~トムラウシ・トムラウシ公園より
ちなみに、大雪縦走は普通こんなに簡単にはいきません。この次の週には山中では気温が0℃近くまで一気に下り、霜や薄氷が観測されています。このような状況の急変が大雪山の怖いところなのです。 シーズンも終盤ですが、 紅葉の大雪もみなさまご安全に登山されてくださいね。
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