2024/09/28~30(予備日10/01) カムイエクウチカウシ山登山ガイド

カムイエクウチカウシ山・頂上方面

皆様、こんにちは。北海道登山ガイド・西田です。さてさて今シーズンも晩秋となりましたが、この日程ではカムイエクウチカウシ山(通称カムエク)に登ってまいりました。この山は、カムエク沢や南西稜などなど私も個人的に思い入れの深い山です。里から見てもはっきりとした鋭鋒で威風堂々たる素晴らしい山です。さて、端的に申しますとこの催行は、最高の天気であり気温的にも暖かくて微笑みのカムエクとなったのでした。それでは、計画の内容をタイムスケジュールなども併せて記してみたいと思います。

9/28 晴れときどき曇り 10:00帯広空港 ~ 11:00札内ヒュッテ ~ 12:00七の沢出合~ 13:30八の沢出合C1

まずは帯広空港でお客様M様と合流、中札内でコンビニへ行ったりしつつ札内ヒュッテへ移動。とりあえず定番の自転車アプローチにて七の沢出合へ。ここから渡渉や陸の小路を行ったり来たりしつつ八ノ沢出合まで、13:30に到着。水は多くなく、ヤブも乾いているので歩きやすかったですね。まぁ私は札内の河原行動は慣れているので早いのもあります。まだ行動できる時間であるが、上部がガスってきたので早めにテントをたてて焚き火をしつつ、17時くらいに夕食を摂り早めに就寝。我々の後にテン泊登山者が一人到着。

9/29 晴れ 4:00起床 ~ 5:30出発 ~ 7:30Co999三股 ~ 9:00八ノ沢カール ~ 11:30カムイエクウチカウシ山頂上 ~ 14:00Co999三股 ~ 16:00八の沢出合C2

朝4:00に起床。まだあたりは当然暗く、焚き火をして朝食を摂りつつ日の出を待つ。朝の気温は7~8℃であろうか、この時期としては非常に暖かい、それでも沢着のヒヤッとした感覚に一気に目が覚める。5:30出発。八ノ沢の河原を登行し始める。岩のぬめりが若干いやらしい。三股につく頃に、トレランとおぼしきワンデイ登山者が登ってきた。三股上部の岩場には、昨年にはなかった手摺用の支点やロープが新設されており、ルートを示すピンクテープや黄色ペンキも随分増えていた。滑落やルートロストで死亡者が出ているからでしょうね。汗もかきつつ八ノ沢カールから頂上稜線へと登ってゆくも、気温が高くなんとなく晩秋の気配ではない感じ。カムイエクウチカウシ山頂上は昼前に到着。写真を撮って休憩の後下山。夕方前にテン場へ戻る。

9/30 晴れ 6:00起床 ~ 8:00C2出発 ~ 10:00七の沢出合 ~ 11:00札内ヒュッテ

のんびりと朝食を摂りテントを片付け出発。途中熊の足跡などを発見しつつも昼前にはヒュッテ着。…とまぁ、我々は順当に2泊して帰路につきました。当初、この計画は季節柄のこともあり、今シーズン一番の難易度を予想していましたが、蓋を開けてみれば天気も良好&暖かであり、始終おだやかなカムイエクウチカウシ山だったのでした。これはだいぶめぐまれましたねぇ。M様この度はありがとうございました。また気が向いたら遊びにいらっしゃってくださいませ。

それにしてもこのカムエクも以前と比べるとワンデイハイカーが随分増えましたね。流行りの弾丸登山ですか、色々な面で危なっかしい登山者も少なくないような…。ここも幌尻も昔から事故が多く難易度の高い山です。体力や装備、技術はご十分に備えご無理のなきよう、お気をつけくださいませ。