2024/05/11~13 トムラウシ登山ガイド (予備日13日・十勝周遊)

トムラウシ・オーロラ

皆様こんにちは。登山ガイドの西田です。先日は常連のH様ご夫妻とGW後の残雪のトムラウシへ登ってまいりました。H様には何度もリピートしていただいているので、今回は課題として地図読みのトレーニングを兼ねて道程表を作成してきていただき、それを見ながら進んでみました。先の偵察で雪がないことは分かっていたので、短縮登山口からのスタート。樹林帯のアルバイトはだいぶカットされましたが、H様ご夫妻の道程表は初回としては相当に完成度が高く、磁針角度や注釈などがしっかりと書き込まれており、いきなり地図読みのコツやイメージを掴んでしまわれたようです。いやぁ、さすがですね。ガイドとして誇らしいばかりです!

積雪は短縮登山口では完全に消えており、温泉ルート分岐のちょっと先からコンスタントに雪が出てきました。天気はまずまずで、高曇りながらカムイ天上では十勝連峰やニペソツ・石狩・ウペペサンケがくっきり見えました。こまどり沢の下降もかなり雪は少なく、ほぼ夏道沿いに危険なく下降することが出来ました。前トムまでの登りでは、ほぼ全て雪渓でつなげたのですが(途中でエゾユキウサギが三匹出現)、エッジのわずか数十メートルがハイマツに阻まれており、スノーシューでの藪漕ぎを余儀なくされてしまいました。そんなこんなも春山あるあるですね。

周りの山々の景色から、前トムからはツボで歩けるだろうと判断し前トム平にスノーシュー・ロープ等をデポ。結果的にここから上はトムラウシ公園以外には雪がありませんでした。さらにトムラウシ公園のハイマツの影をテン場に定め、南沼を経て夕方くらいにピーク着。旭岳や白雲岳など表大雪の山々もすべて見渡せました。風がやや出てき始めていたので、ここからそそくさとトムラウシ公園に戻り泊。トムラウシ頂上を見渡せるハイマツの影にテントを設営し、食事の用意に取り掛かりました。

今回の夕飯は、行者にんにく入りのキムチ鍋。行者にんにくとキムチの風味が良く合うこと!なんとお客様はビールを持って来てくれており、乾杯となりました。夜半に風が強まりましたが、この日は太陽フレアの真っ只中。なんも見えないなと思っていたのですが、お客様の写真を後で確認してみると、なんとオーロラもしっかり写っておりました。肉眼では見ないけど写真には写るというものなんですね。トムラウシからオーロラを撮れたのはなかなか貴重ではないでしょうか。

翌朝の朝食は、行者にんにく入りパスタ。ソースはアラビアータを用意したのですが、ピリッと辛いトマトソースに行者にんにくがめちゃくちゃ合うのです!まぁこれもめちゃくちゃ滋養強壮料理ですがね笑。朝は晴れてはいたものの、やや風もあり、これからの天候の崩れも勘案し、そそくさと下山をしました。気温は高く、こまどり沢への下り雪面も柔らかだったので、アイゼンも使うことなく突破。昼前には短縮登山口へ下山。鹿追まで降りて、お昼ご飯は「大草原の小さな家」のバイキングランチ。

翌朝は予報通りの雨。この日は予備日に充ててお楽しみプランとしていたのですが、これは外を出歩く感じではないので、十勝の観光地でも見て回りますかという方向に。音更道の駅・柳月でお土産購入→愛国駅→幸福駅→ファームレストラン野島さんちで昼食→六花の森→中札内道の駅→ばんえい競馬→いっぴんにて豚丼→帯広空港という、壮大なお楽しみプランで締めくくりました。いやぁ、今回はめちゃくちゃ盛りだくさんで楽しい旅でしたねぇ!というわけで、H様、またよろしくお願いいたします。今回も有難うございました!