どうもお世話になっております。ガイドの西田です。
実は、なにを隠そうわたくしは非常に新しい物好きです。登山用品や色々な道具類など、最新のとか最軽量とかいうものに目がないタイプで、むやみやたらと最新ギアを導入してみたくなってしまいます。まぁゴローの登山靴だけは例外で、これはクラシックタイプの登山靴ですが。そうして新しいギアを使って色々と実験をしてみたい性分なのですよね。まぁ、すんごい良かった!というものも有ればなんやこれ金返せ!という失敗も色々あります。
そんな新しいもの好きの私がここ最近使ってみて「これは良かった!みんなもこれ買ったほうがいいよ!」というものをお知らせしてみましょう。なんといいますか、私は性格上皆さんのよき人柱タイプの人間なので良かったら参考にしてみてください。
5位、ナンガオーロラライト寝袋
ナンガオーロラライト600SPDXと800DX
このナンガのオーロラライトというシリーズは、外側がオーロラテックスという防水透湿素材になっているシュラフカバーのいらないタイプの寝袋です。デナリに行くとき某好日山荘の店長さんにそそのかされて買ったものですが、これは本当に買って良かったですね。羽毛の高品質は言わずもがなで、縫製や構造も素晴らしく羽毛が抜けてくるという事はほぼありません。やはり防水透湿の外側のおかげで、長期山行でもロフト低下は起こりにくいです。厳冬期のテント泊で霜が寝袋のガワにたくさん着いてもサッと手で払えば無かった事に!ジッパースライダーが特殊な形をしていて噛みこみもしにくい点も気に入っています。尚且つシェルのかぎ裂きなども無料で面倒を見てくれる永久保証!…いやなんと素晴らしい。
私はすでにナンガの寝袋は3つ持っているにもかかわらず、更にもう一つ夏用のオーロラライト380か450を買い足して通年オーロラライト体制で行こうと思っているほどです。近ごろはUDD(ウルトラドライダウン)という超撥水ダウンのシリーズも出ているようで気になるところです
https://nanga.jp/product/sleeping-bag/aurora-light/aurora-light-450-dx-2019/
4位 パタゴニア ナノエアライトハイブリッドフーディ
パタゴニア ナノエアフーディとナノエアライトハイブリッドフーディ
パタゴニアのナノエアはもう定番ですね。簡単に申しますと、これは新タイプの中綿入り中間着という感じのウェアです。私はこれを今年まで体験したことがなかったのですが(なぜならとんでもなくお高いので)みんな着ているのでさぞかし良いのだろうなとは思っておりましたが…で、実際使ってみてびっくり!想像を上回る素晴らしさですね。はっきり言って現状の中間着の中では最強ではないでしょうか。今まで中間着としてフリースを着ていたところをこのナノエアで置き換えると、とても具合がよろしい!特徴としては、保温性が高いわりに透湿性が非常に高く汗抜け抜群。暖かいのに蒸れないという奇跡的な感覚!ストップアンドゴーを繰り返したり、重荷を背負った本気の登山のミドラーとして大変よくフィットします。フードのカットも良いので、よほど低温だったり強風だったりしない限り単体バラクラバの出番は無くなります。というより、フードもやっぱり透湿性が高いとすんごい快適なのです!というわけで本気の冬季登山用にはフーディタイプが絶対おすすめ。フリースの時代からなかなか華々しいブレイクスルーだと感じました。私はナノエアフーディを一着買って非常に気に入り、即座にナノエアハイブリッドフーディも買い足しました。無印ナノエアは少し保温性が高めなので日本国内の山岳環境ではナノエアライトハイブリッドの方がつぶしはきくと思います。パタゴニア製品はどんなに物が良くてもセールスが振るわなければ容赦なくディスコンになってしまうので、こういう絶対的に良い物はさっさとゲットしましょう。
https://www.patagonia.jp/ms-nano-air-light-hybrid-hoody/84415.html
3位 マジックマウンテン SIREX カンチェンジュンガ
マジックマウンテン SIREX カンチェンジュンガ
これはオランダ産の特殊なフォームで作られているクローズドセルタイプのマットです。特徴は195センチで150グラムという超軽量性。山では195センチなど文字通り無用の長物ですので半分に切って使いますが、そうすると75グラムという信じられない軽さになってしまいます。75グラムといえば、軽量の肉抜きフォージドタイプの環付きカラビナくらいの重さですよ!なんと軽い…。保温性もまずまずでR値はおそらく1.8くらいでしょうか(自分の体感的にはアルミ蒸着の付いてないクラシックリッジレストと同じくらい…※体感には個人差がありますのでご注意ください)普通に北海道の冬山でも使えていますので、かなり有用性は高いと言えるでしょう。欠点はやや傷がつきやすいという事くらいでしょうか。リッジレストはボロボロになっても20年とか平気で使えますが、このマットはさすがにそこまではもたないと思われます。個人的にはインフレータブルタイプは、穴が開いたり、内部剥離して変な形に膨れてきたりしやすいのであまり好みではなく、最近の本気登山の際は完全にこれ一択です。
https://www.amazon.co.jp/マジックマウンテン-MAGIC-MOUNTAIN-カンチェンジュンガ-IBKJ195/dp/B017YUFCHY/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%B3%E3%82%AC&qid=1586259887&sr=8-1
2位 エッジタクティカル サングラス
エッジタクティカル オーバーロード
これは端的に言いますと、めちゃくちゃ曇りにくいアンチフォグレンズのサングラスです。なんでも米軍仕様らしいのですが日本ではモデルガンとかサバイバルゲーム用品の店で売っています。北稜クラブのダニーアーノルドことW君がKURI ADVENTUREさんの動画で見知ったらしく教えていただきました。とにかくこのサングラスはホントに曇りにくいです。曇らないというのはどういうことかというと、親水性があってレンズ上で水分が水滴状にならないので視界が確保されるという仕組みらしいですね。登山中に入山から下山までずーっとかけていて曇らないのは自分が知る限りこのサングラスだけ。これをかけたままフードを被ってアウターシェルのジッパーを最上部まで上げて顔を完全に覆っても全然曇りません。つまり、強風下でも顔を完全に保護できるのです。結果としてゴーグルは不要になり、安全性にも軽量化にも寄与します。間違いなくおすすめの逸品!
試しに加湿器の湯気に当ててみますと…水の膜が出来て視界は遮られません。このため乾くのも早いです。
レンズに湯気を当てても…
ちゃんと見えます!
https://www.amazon.co.jp/【EDGE-TACTICAL】OVERLORD-Tactical-Eyewear-G-15/dp/B07LGS2MWZ/ref=sr_1_2?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E3%82%A8%E3%83%83%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%82%AF%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%AB%E3%83%AB&qid=1586259569&sr=8-2
1位 ヘリテイジ クロスオーバードーム2
ヘリテイジ クロスオーバードーム2
これは去年の秀岳荘のセールで39000円になっているのを小一時間迷いに迷って買ったものですが、これもめちゃくちゃ良いです。とどのつまりは770グラムの超軽量シェルターなのですが、快適性は高く普通のシングルウォールテントと居住性はそんなに変わりありません。770グラムといえば、私が23年前買ったその当時の最軽量テント「石井ゴアライト1人用」1500グラムの約半分ですから時代は変わったものだなぁと思います。シェルターとはいえ2人用(210×130センチ)が1キロを割るのは自立するクロスフレームタイプでは不可能だとばかり思っていました…。仕舞寸法も2人用ツェルトと同じ位と極小です。ちなみにこのクロスオーバードーム、テントではなくシェルターですので、パネルの透湿性がやや低いです。つまりベンチレーションを全絞りに閉め切ると窒息の恐れがあるので要注意。最初これを知らずに(というか知ってて無視して)悪天候の中で閉め切っていると苦しくて死ぬかと思いました。実はこのクロスオーバードームを使う上でここが忘れてはいけないポイントで、雪や風が吹き込もうとも絶対にベンチレーションは閉め切ってはいけないのです。ベンチレーションさえ閉め切らなければ、普通より少し寒いけど快適な超軽量シェルターなのというわけです。あとの留意点は超軽量なだけにパネルやボトムが薄いということくらいでしょうか。最近はニューバージョンが出るようで、それは防水性も透湿性も軽量性もアップして、ベンチレーションは絶対に閉め切れないように煙突部分の先端がメッシュになっていました…。ヘリテイジもなかなか意欲的な商品を開発しますねぇ
https://heritage.co.jp/Gears/COD.html
というわけで、みなさんも色々試してみると面白い発見がありますよ。その際はお知らせいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
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