2023年の登山ガイドを振り返ってみて。


皆様こんばんは。登山ガイドの西田です。
今年も早いもので、あとわずかとなってまいりましたね。
今シーズンもたくさんのお客様と山行をご一緒させていただきまして、改めて感謝の念にたえない次第です。

今シーズンの特徴といえば、数日を要する縦走の計画だったり、厳冬期の冬山だったり、沢ルート(カムエク)だったり、大変な山行も少なくありませでした。 しかしながら、色々な準備やお客様とのやりとりを経て、その方にとって大切な山をご一緒させていただけるということは、何より光栄でした。

幸運にも今シーズンは天候に恵まれた計画が多く、私がご依頼を受けた幌尻は6回とも全て登頂が出来ました。
シーズン後半は夏の暑さの名残もあって、紅葉はパッとしませんでしたが、降雪直前までかなり温暖な状況で驚くばかりでした。
まぁその次の週には雪が降ったりして、かえって油断も出来なかったのですが。

また、今年はヒグマの脅威を改めて感じた年でもありました。私のガイディング中は意外とヒグマに出会う回数は多くはなかった(3回)のですが、白雲の小屋が利用停止になってルート変更を余儀なくされたり、登山中ではありませんが阿寒町で友達がヒグマにやらるという出来事まで起こってしまいました。 大千軒岳で登山者が被害にあったのも記憶に新しいところですね。

温暖化による天候の変遷やヒグマのリスクなど、山岳環境は前とは明らかに変わってきているように思います。
私たちも柔軟に環境変化に合わせて、安全な登山を目指したいものです。
みなさま、今年はありがとうございました。また来年も良き山をよろしくお願いいたします。