こんにちは。登山ガイドの西田です。8月末に十勝岳へ登ってまいりました。この日は良い天気で、かといって暑すぎることもなく塩梅のいい山行となりました。頂上からは美瑛岳や富良野岳はもちろん、天塩岳や表大雪の山々が遠望できました。秋になってトンボが多くなり、頂上の虫も少なくなりましたね。O様この度はありがとうございました。また遊びにいらっしゃってくださいませ!
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2024/08/25~27(予備日28)、幌尻岳からの転戦で知床連山登山ガイドプラン+サブプラン色々
皆さまこんにちは。登山ガイドの西田です。先日はいつもの常連様H様ご夫妻と幌尻岳へ…は全く行ける余地もなく、知床連山へと転戦して見事に完遂してきました。なにせ今シーズンの8月は台風の連続で、天候が不安定。大雨で額平川は濁流となり林道の崩落もあったようでシャトルバスはしばらく運休とのこと。
千歳空港での集合30分後には協議の結果知床へと移動を開始。ただしこれは行き当たりばったりの行動ではなく、あくまで想定内。沢沿いルートである幌尻岳の催行中止はよくあること。あえて山域の離れた知床半島でのサブプランを立てていたのでした。テントやその他の遊び道具など、色々な物で満載の車でしばしの大移動。これはプライベートガイドならではのフットワークの軽さですねぇ。
そんなこんなで千歳空港から7時間ほどでサクッとウトロ夕陽台野営場へ。天候は幸運なことに知床半島だけはなんとかなりそでした。ただし、前線の影響を受けた天候であり期間中は不安定さが予想されたので、最小限の荷物に軽量化したうえで二つ池泊での1泊2日のスピード勝負とすることといたしました。初日は曇り時々晴れといった天候。順調に羅臼岳へ上り、三峰、サシルイ、オッカバケへと進みます。三峰の水場はここ最近の雨も虚しく雫が滴るのみで使い物になる状態ではありませんでした。それにしてもハイマツのヤブをくぐる際に湧き上がってくる羽虫の多いこと多いこと。これは最近の北海道の夏山の特徴となってきてしまいましたねぇ。ちなみに簡潔に書いていますが、ここまでの道中も決して楽な道ではなく上級者向けのルートとなります。
二日目は曇り時々雨、風がやや強いといった予報でした。雷の注意報も出ているのでなるべく早く動き出すことに。3時起き4時40分発くらいでテントを撤収して出発。もう稜線の風は完全に秋。気温は10℃前後といったところでしょうか。たしかにふわふわと風はあるものの南岳~知円別まではハイマツが守ってくれます。荒涼とした地の果ての稜線の上でシレトコスミレの株の多さに驚きながら、休憩もそぞろに歩みを進めます。知円別分岐着が7時頃。中の廊下からはいよいよ強風の細尾根の登高となります。ここが知床連山の核心で風があるとここを渡る際にハイハイを余技なくされてしまいます。この日の風は強い時で8~10mほど。さすが強者のお二人は難なくトレースしてくれました。頼もしい!こけし岩を過ぎ、第二前衛峰から先は、もはや風が支配する世界でしかも雨もパラついています。100リッターザックが猛烈に風で押され、時折耐風姿勢で耐えながらも、なんとか硫黄沢へ入ると風が止みました。ここからは枯滝やハイマツのトンネルなどをくぐり抜け、12:30に新噴火口の最上部へ到着。標高を下げると青空が出てきました。まさにザ・知床。クルクルと変化の激しい山です。ここで携帯の電波が入るので、ウトロハイヤーさんにあと二時間ほどで下山すると連絡。送迎を希望する場合は前もって予約を入れておきましょう。そしてキャンセルの際も必ず連絡を入れましょう。運転手さんはいつも心配してくれています。
14時頃下山をし、温泉の後は斜里のクリオネキャンプ場へ移動。からの焼台でBBQ、サンマ・とうもろこし・豚サガリなどを食しつつ祝杯。クリオネキャンプ場は料金も安く、広く、近くに温泉も有り、ゆる~い感じで良いですね。翌日は大雨予報だったので、網走の北方民族博物館でうちの母ちゃんのアイヌ刺繍をご鑑賞いただきつつ、能取のサンゴ草、北見でハッカ記念館、およびトリトンでお寿司、〆に大雪山高原温泉にお泊りいただき旅の疲れを癒やしていただきました。最終日は糠平から幌鹿峠を抜けて、然別湖でカヤック、カフェ無番地でフレンチトースト、平取ジャンケンポンでビーフカツ定食などをご賞味いただき、夢いっぱいお腹いっぱい楽しさ満載の転戦プランは完結となりました。
こんな盛り沢山な山もなかなかないのではないでしょうか。H様この度もありがとうございました。次の作戦も考えたらまた連絡させていただきます。よろしくお願いいたします~!
2024/08/22、08/23 斜里岳&羅臼岳登山ガイド
皆様こんにちは。登山ガイドの西田です。先日は北海道道東の百名山のツートップとなる、羅臼岳と斜里岳に登ってまいりました。この二座はやはり不安要素もそこそこありますので、ガイディングのご依頼は多いです。さて、催行当日の天候は両日とも曇り時々晴れといったところ。今シーズンの北海道はお盆を過ぎると割合に涼しくなってきました。ただし、台風や低気圧に伴う前線がやたら来るので、天候はずいぶんと不安定で予報がほとんど当たりません。
この催行でご一緒させていただいたお客様は本州からおこしのM様。とっても快活な方で、初日はウトロのボンズホームから移動して斜里岳へ向かいました。いつものようにヘルメットを被って、意気揚々と沢筋の登山道を登っていきます。斜里岳の沢ルートでは毎年のように沢で転倒しヘリコプターで運ばれる方が居るので、最近は特に私達ガイドはヘルメット着用を推奨しております。羽衣の滝、万丈の滝、見晴らしの滝などを超え、馬の背を超える頃にはあら不思議。段々と雲が晴れてきて、知床連山まで見えているではありませんか。卒なく15時過ぎには下山して再びウトロへ。
翌23日は羅臼岳登山。今シーズンは私はまだ羅臼岳ではヒグマにはあっていません。これはいつもなら珍しいことで、暑さで環境に変化があったためかもしれませんね。この日も天候は曇りながらも、かえって陽射しの強い中歩くよりは楽で、調子良く頂上へと登り切ることが出来ました。雲は割合に高く、この日は雲海とはなりませんでしたが、遠望は割合にきき、時間によっては国後島や硫黄山まで見渡せませいた。ただしこの日は風もなく穏やかだったため、頂上の虫が結構いましたね。そんなこんなで卒なく15時には下山という形となりました。
M様この度はありがとうごじました。また気が向いたら遊びにいらっしゃってくださいませ。よろしくお願いいたします。
2024/08/05~07(予備日08日) ペテガリ岳登山ガイド
皆様こんばんは。登山ガイドの西田です。先日は夏の盛りに、新生・日高山脈襟裳十勝国立公園の遥かなる盟主ペテガリ岳に登ってまいりました。この山は先日も道迷いによる遭難が発生したばかりの、なかなかどうして厳しい山です。今回ご一緒させていただくのは、昨年カムイエクウチカウシ山をご案内させていただいたO様。200名山に挑戦中のベテラン様です。
さて、初日は三石道の駅にて集合。コンビニで軽く買い物を済ませ神威山荘までのドライブ。林道は相変わらずで、崩れてはいませんが石がゴロゴロしていて、たまに車から降りて石をどけたり倒木をどけたり。林道は神威山荘手前で川の流れによって破断されていました。昔のように横付けは出来ません。ここから、しばらく作業道をたどりニシュオマナイ沢の支流を辿り、ピリガイ尾根を乗っ越します。沢筋はわかりやすく水流通りといったところ。そんなに水量は多くはないですが沢靴は必須でしょう。とりあえず、小さい羽虫の多いこと多いこと!刺す虫でないのが幸いですが鬱陶しいことこの上ない。乗越しを下降し、昔の人工林混じりの平場に着くとやや地形が解りにくいですが、鹿道と踏跡を見間違うことのないように林道へ。ここから一時間ほどでペテガリ山荘へ着きました。山荘には我々以外にも3パーティほど。翌日の天気予報は曇り降水確率40%。
翌日は3時起き4時発で挑戦しようとするも、出発間際にザーザー降りの雨に。ひとまず一時間ほど様子を見ていると、小降りになってきたので出発してみることに。スタートからつづら折りの急坂なので、ゆっくり歩いて体を慣らします。幸い雨はあがったようで、曇り空の合間に青空もチラホラと見えだします。ここからはヒグマに注意しつつ、ひたすらに尾根を登ってゆく。アップダウンもそれなりにあり、じわじわと体力を消耗させられます。Co1301から北東に向きを変え、一旦ギャップを乗り越すとヤブっぽくなります。構わずヤブをひっ掴みつつ登高していくと、昨シーズンの秋にでも登山道整備が入っているのでしょうか、ヤブが開けてきました。ここからさらに登ってゆくと偽ピーク(であることは知っている)を見つつ、12時頃に頂上に着きました。本ピークには頂上看板があって遠望出来るのですぐわかります。そんなこんなで眺望はあまりなかったけど、ピークにて写真を撮り少し下ったところで休憩。ここから途中ガサゴソ音にビビリながらも、17時頃下山終了。
翌日はのんびり用意をして再度虫だらけになりつつもピリガイ尾根を乗っこし、お昼前には昆布温泉に着きました。ペテガリ岳はやっぱりロングルートで体力を消耗させられますね。今回は天候もやや不安定さがあって緊張感がありましたね。O様今回はありがとうございました。また気が向いたらよろしくお願いいたします!
2024/07/27 雌阿寒岳、07/28斜里岳、7/30 トムラウシ山
皆様こんばんは。登山ガイドの西田です。先日は毎年おこしいただいているS様と雌阿寒岳に行ってまいりました。この日は最近の北海道としては割合に涼しく、歩きやすい一日でしたね。天候は晴れときどき曇りといったところで、基本的には日差しは強くなく、五合目以降は雲の上に突き抜け、雲海を見下ろしながらの登山という状況でした。私は幼少の頃から登っている雌阿寒岳ですが、初めての方にご体験いただいるその様子は興味深く光栄に思いますね。のんびりペースで野中温泉からオンネトーをラウンドしつつ湖畔の林道を帰って来たのですが、最後はアブが大量に出てきました。アブはやっぱり、暑い最中の林道歩きにはつきもののようですね。S様、I様この度はありがとうございました。また気が向いたらいつでも遊びに来てくださいね!
さて、翌28日は斜里岳。ご一緒させていただくのは、北海道の登山はずいぶんと来てくれているH様。この日は、風がやや強く天候は曇り。ただし、かえって涼しくてちょうどよかった、というか虫が全然出てこなかったので、結果としては快適でしたね。頂上につく頃には山体にかかっているガスが晴れ始め、知床連山やオホーツク海、清里の町や、網走や斜里なども見えたり見えなかったりしていました。H様、この度はありがとうございました。またよろしくお願い致します!
そしてそして、最近はずいぶんと多くなった感のあるトムラウシ。今季はすでに三度目ですね。やっぱりロングルートでリスクもあるので、ガイド山行をお考えの方は多いようですね。駐車場にもいつもハイエースGLが数台はとまっております。さてさて、この日のお客様は3年前にもおこしのS様ご家族。この催行では、気温が割合に涼しかったせいか、ナキウサギくんがコマドリ沢の上のロックガーデンで行きも帰りも表れてくれ合計三回も観察が出来ました。こんなことはめったにございませんね。花はやや盛りを過ぎた感があり、チングルマや南沼のイワイチョウはもはや終わりに近かったですね。オトギリソウやアキキリンソウなどが、上部ではウスユキトウヒレンなどが多くなっていました。というわけで、S様、またのおこしありがとうございました。次回の幌尻岳もよろしくお願い致します!
2024/07/26 西別〜摩周、29 羅臼湖&フレペの滝
こんばんは。登山ガイドの西田です。先日は私としては珍しく旅行代理店さんの奥ジャパンさんの訪日外国人向けツアーで、表題の通り西別岳〜摩周までのトレッキング、と日を開けて29日に羅臼湖およびフレペの滝のトレッキングに行ってまいりました。奥ジャパンさんのツアーをご案内させてもらうのは実は初めてではなく、過去にも同じように西別岳〜摩周のご案内をさせてもらったことがあります。
今回のメンバーは、オーストラリア、イタリア、ポーランド、アメリカなど様々な国からご参加いただいたメンバー様たち。通訳ガイドは青崎さん。西別岳ではミヤマキンバイやモイワシャジン、チシマセンブリ、トウゲブキ、チシマゼキショウ、などなどの花が咲いておりました。これは、情報共有としてお伝えする目的もありますが、概ね自分の忘備録として記しております笑。そんなこんなで、歩きやすい広やかな平坦な道をトレースしつつ、ほぼ時間通りに第一展望台へ。
29日の羅臼湖は、峠に着いてみるとなかなか横殴りの雨といった感じ。ウトロの町は曇り程度だったんですがねぇ。まぁ、これもまた非常に知床らしい天気なのですが。そんなわけで、ずぶ濡れを長時間強行してまで羅臼湖へ行ってもしゃーないので、一時間ほどで切り上げ、フレペの滝へ転戦することに。ツアーと言えども、天候によっては臨機応変に動くことが大事ですね。久々に見るフレペの滝や、昔の開拓大地はなかなかに素敵な景色でした。キオンの花やハンゴンソウがたくさんあり、鹿の食害が大きいご様子。海外からおこしの皆様、また通訳ガイドの青崎さん、この度はありがとうございました。またよろしくお願い致します。
2024 07/19 トムラウシ山、20 トムラウシ山、21 十勝岳、22 斜里岳
皆様こんにちは。登山ガイドの西田です。この日程では、単発の日帰り登山を4連チャン催行。まずはトムラウシ一発目。ご一緒させていただくのはM様ご夫妻。天候は曇りで陽射しが強くなく、かえって涼しいのでいい塩梅でした。このご夫妻はトレランがご趣味のようで足腰はいたってご丈夫。ピークで写真を撮ってそつなく下山。花は若干秋の花に切り替わりをみせていました。
で、翌日もまたトムラウシ。この日の天気予報も曇り、ながらもより山中の方が天候が悪く、朝から雨がしとしと降っておりました。ご一緒させていただいたのは、道内からいつも来てくれているT様御一行。ヌルヌルドロドロの登山道を登りつつ、前トム付近まで上がると次第に青空も垣間見れ、トムラウシ公園ではピークをバックに写真を撮ることも出来るほど天気が良くなっていました。そんなこんなでゆっくりではありつつも頑張って登って降りて、危なげもなく帰着することができました。
21日は19日のM様ご夫妻と再び十勝岳の登山。この日はなかなか暑くなる予報で、出発を一時間早めてスタート。駐車場は6時の段階ですでに結構満杯。望岳台から次第に開けてくる景色はいつ見ても良いですね。ピークでは猛暑のためか、虫が超絶大発生しており長時間の滞在はする気になれない様子でした。途中の粘土質の登山道も暑さのためすっかり乾いており、難なく下山。
22日は今シーズンとしては一発目の斜里岳。この日ご一緒させていただいたのはO様。天候はまずまずで沢も幾分渇水気味でいつもより簡単に感じましたが、岩のパートはスタンスが少し削られ若干不安定さを感じました。ピークではやっぱり虫の大発生に出会い、馬の背まで降りて休憩しました。新道の木階段に助けられつつもそつなく下山。斜里岳では今年もヘリレスキューが出ていたり、なかなか侮れない山です。皆様お気をつけくださいね。
そんなこんですが、ご一緒させていただきましたM様ご夫妻、T様御一行様、O様、この度はありがとうございました。またぜひ遊びにいらっしゃってくださいね!
2024/07/14~17(予備日17) 幌尻岳額平川ルート
こんにちは。登山ガイドの西田です。今シーズン二回目の幌尻岳は額平川ルートから。今回お越しなのは、毎年来てくれているS様とそのご友人パーティ。初日は新千歳インにてそのまま移動し、豊糠山荘へ。この日は意外と夜は涼しく、クーラーをつけっぱなしだと肌寒いくらいでした。翌日はゆっくり準備して2便のバスで第二ゲート~北電取水施設~渡渉~幌尻山荘へ。沢は渇水の様子でなんなく渡っていくことが出来ました。この前の週は天気が悪く、水も多かったようで皆さん結構苦労されていたようです。この日の夕飯は、ちょうど友人から鹿肉ブロックを頂いていたので、それを池田ワインとトマトで煮込んでシチューに。エゾ鹿肉はやはりトマト&ワインとは相性抜群ですね。そんなこんなで夜8時には就寝。ソーラー充電のバッテリーが導入されたようで、バイオトイレが24時間稼働となっておりました。
翌日は4時おき5時発で、幌尻岳頂上アタック。天気はまずまずで、順調に頂上へと歩みを進めることが出来ました。珍しくヒグマの姿は見えず、他の登山者も割合に少なく、ひっそりとした幌尻でしたね。花は殆ど満開といったところ。命の水ももはや涸れかけで、とにかく雪渓の少なさが異常なほどでした。下山するなり安着祝いということでビールを飲みつつ沢で水浴びをしつつのんびりと過ごしました。夕飯は私の軽量重視の定番料理、乾燥野菜鍋。
翌朝も五時発で、やっぱり2便の第二ゲート12時発のバス乗車へ。帰りの渡渉はみなさんだいぶ慣れて、楽勝といったところ。今回は天気と条件に相当恵まれましたね。よかったよかった。ちなみに一方その頃チロロルートではヒグマが鹿を追っかけ回して、残された残滓が登山道にあったりしたようで、なかなか危険な様子だったようです。というわけでS様、皆様、この度もありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします!
2024/07/01、02、03、05 芦別岳、夕張岳(中止)、ニペソツ、石狩岳
皆様こんにちは。登山ガイドの西田です。先日は本州からおこしのT様と表題のように芦別岳、夕張岳(中止)、ニペソツ、石狩岳へ行ってまいりました。このうち夕張岳は、初日の芦別岳が悪天候で消耗戦だったこともあり、なにせ表ルートが通行止めで登れるのは超絶ヤブの金山コースということから、協議の結果中止にして、上記三座を登ってまいりました。
初戦の芦別岳は朝から結構な雨と風で、時間3~5ミリ、風速10mオーバーと、催行可否ギリギリといった天候。ながらも芦別岳はほぼ頂上直下まで樹林帯なので、雷の不安はなかったことから強行突破で頂上まで行きました。ただし、悪天時の行動では、立ち止まると身体が冷えてしまうため、休憩もそぞろに行動し続ける体力的マージンが必要です。T様は200名山コンプリートを目ざして日頃のトレーニングもこなしておられる強靭な体力の持ち主でしたので不安もなく行けました。が、このような行動形態はお客様を選ぶでしょうね。まずはそつなく芦別岳ゲット。
二日目の夕張岳はヤブヤブで強度が高すぎると判断、またダニだらけになるのも必至なのでパス。然別湖でナキウサギを見物しつつ、半レスト。
三日目はニペソツ。この日は天候も良く、朝から清々しい天候でした。やや風もあったのでそれほど暑くもなく、ロングコースのニペソツにはうってつけの日。長い樹林の登山道をじわじわとトレースし、天狗平に着くと、秀峰ニペソツが天を突くかのように鎮座していました。久しぶりのニペソツでしたが、やっぱりこの山は美しいですね。ロックガーデンではナキウサギの声も聞かれました。そんなこんなで、11時間ほどでニペソツ山もゲット。
四日目は石狩岳。石狩岳は1日の強風で林道に倒木があるのではないかという懸念がありましたが、林野でそそくさと片付けてくれたようで、なんなく長い長い林道より車止めまで到着。天候はこの日も晴れ。急峻なシュナイダー尾根を頑張って上っていくと、音更山分岐を過ぎたところの雪渓付近でヒグマが居ました。距離は60メートルほど。そこそこ近い距離です。その気になればヒグマくんは我々のもとに数秒で到達することでしょう。声をかけて藪の中に退避してもらい、慎重に頂上を目指しました。ちなみに下山時も車止め付近に別の個体が一頭居ました。そんなこんなで13時頃下山。
T様この度は、200名山3座完登おめでとうございました。また、色々なお話を聞かせていただいて楽しかったです。また遊びにいらっしゃってくださいね。よろしくお願いいたします。
2024/05/08 旭岳業務登山ガイド
皆様こんにちは。登山ガイドの西田です。5月の上旬に旭岳へ業務登山で行ってきました。この日のお客様は昨年もご一緒させていただいたI様、D様。このお二方はとある事業様ですがロケハンにて旭岳を試登されたいとのことで、ご依頼をいただきました。当方では、いろいろなご縁もありまして、このような業務登山も少なくないのですが、私としては各方面の様々なプロとお仕事を一緒にさせていただいて大変勉強にもなり、とてもありがたく思っております。
さて、この日の旭岳といえば、平地はまぁ曇り時々晴れ、という感じでありながらロープウェイで姿見に上がってみるとガス多しといったところ…時折青空や山影が望まれる程度という感じでイマイチのコンデション。雪はやはり少なく、尾根上はもうあまり雪は残っておらず、石室から上はほぼ登山道は夏道が出ているような状態でした。結果的にその後も景色はあまり見えず残念でしたが、ギリギリ地形的な特徴は把握していただけたかとは思います。本番に期待ですね。旭岳温泉まで降りてみると、湧駒別の水芭蕉やエゾリュウキンカが綺麗に咲いておりました。
I様、D様、本番もご安全に。またよろしくお願いいたします!
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