2023/07/23 斜里岳登山ガイド

こんにちは。北海道の登山トレッキングのガイドの西田です。先日は斜里岳へ札幌からお越しのリピーター・T様御一行をご案内させていただきました。催行当日は晴れ時々曇りとまずまずのお天気。珍しく私はこれが今シーズン初の斜里岳のご案内でした。

夏の斜里岳は沢の渡渉がた楽しい!滝がダイナミック!夏空に水しぶきが映えておりました。危なげもなく登頂も出来、新道の眺望もたっぷり楽しめました。花はオニシモツケ、ミソガワソウ、ヨツバシオガマ、イワギキョウ、タカネトウチソウ、ミヤマダイコンソウ、ナガバキタアザミ、フタマタタンポポ、レイジンソウ、ミミコウモリ、リンネソウなどが咲いていました。

T様、この度はありがとうございました。お元気な皆さまとお会いできて僕も元気をもらいました。またよろしくお願い致します。

2023/07/19~20 大雪山・旭岳~裾合平ラウンド&愛山渓登山ガイド

皆様こんにちは。北海道の登山ガイドの西田です。先日は大雪山は旭岳~裾合平ラウンドと、愛山渓トレッキングに行ってまいりました。今回ご一緒させていただくのは北海道ご在住のO様。前回は雄阿寒岳をご一緒させていただいたリピーターさんです。この方は北海道の方ということもあってか、なぜでしょう随分昔からの知り合い、または親戚であるかのような親近感を覚えてしまいます。

さて、19日は天気予報は曇り時々雨といったところだったのですが、ロープウェイで姿見を降りるときには曇り、ながらも旭岳の頂上につく頃には青空もチラチラと覗いているという感じでした。後旭側の雪渓もさすが道産子とあって非常に上手いです。広々としたどこがピークかわからない間宮岳をやりすごし、中岳分岐を降りて中岳の湯に到着。ここには携帯トイレのブースがあります。少し休憩をした後裾合平へ。そろそろチングルマは散りはじめといったところで、綿毛になっている株も多くなっておりました。

翌20日は愛山渓トレッキングということで、愛山渓~松仙園~6の沼~愛山渓という道のりを周遊してみました。この 松仙園 ルートは長らく廃道状態になっていたものが有志のお力により2020年に復活、7/14~9/30の期間開通だそうです。この 松仙園 ルート もかなり素晴らしい自然散策が出来ますね。釧路湿原や雨竜湿原などとも違った、高山の麓の深山の雰囲気に満ちたワイルダネスが広がっておりました。

私達は花を見ながらゆっくりと時間をかけて巡ったので、所要時間はなんだかんだで7時間ほどかかりました。ルートはわかりやすいものの、ぬかるみがあったり、登りもそれなりにあり、なによりヒグマの気配が濃厚なため、誰でもハイどうぞというルートでは全く無いです。普通に熊スプレーと登山装備で来たほうが良いです。ですが歩くと気持ちのいい素敵な場所ですね。花はワタスゲ、キソチドリ、ミヤマリンドウ、タチギボウシなど。モウセンゴケもたくさん見られました。O様今回も楽しゅうございましたね。また次もよろしくお願いいたします。

2023/07/15~16 大雪山・旭岳~黒岳石室~裾合平ラウンド登山ガイド

皆様こんにちは。北海道の登山ガイドの西田です。初夏の盛りに大雪山へ行ってまいりました。今回は当初、旭岳~トムラウシ縦走を企てていたのですが、白雲山避難小屋の付近でヒグマの出没が相次いでおり避難小屋が利用禁止になってしまったのと、日程中の天候も雨マークがチラホラと微妙だったため、プランを変更して旭岳~黒岳石室~裾合平~姿見ロープウェイというラウンドコースに計画変更をしました。

今年はやはりヒグマの出没や目撃情報などが多いですね。白雲避難小屋では親子熊などを含む複数の個体が出没しているようで、なかなか危険な状態となっていたようでしたね。このような危機的な状況であっても、写真を撮ったり見物したりでリテラシーのない登山客が多いことから小屋の利用停止という異例の事態となったようです。16日に小屋の利用禁止は解かれたのですが、いやいや16日から通常営業ですってあなた熊にはそんな人間の都合は通じるわけもなく…。つまり、白雲避難小屋以降の縦走路はおそらく今シーズンは少なくとも当面のところはリスキーなはず。そんなわけで、私達はあっさりトムラウシへの縦走は手控え、黒岳石室~裾合平ラウンドに切り替えたのでした。

姿見のロープウェイからカムイミンタラに降り立ち、旭岳を登り、後旭の雪渓をやり過ごし、強風の北海岳に到達。シトシトと雨の中を行軍しつつ黒岳石室に着いたのでした。天気予報のためか小屋には思った以上に登山客が少なく、快適な夜を過ごす事が出来たのでした。翌朝はガスがかかったり晴れたりで、前日よりはマシな天気。北鎮岳北側の雪渓はまだそれなりの規模で唯一軽アイゼンを使いました。中岳温泉の足湯を楽しみ裾合平へ到達すると、そこはあたり一面チングルマの花畑です。この期間あたりが最終見頃と言っていいところでしょうか。他にも花は、アオノツガザクラ、エゾノツガザクラ、キバナシャクナゲ、ミヤマリンドウ、ヨツバシオガマ、イワヒゲ、イワブクロ、タカネスミレ、ミヤマキンバイ、クモマユキノシタ、チシマクモマグサ、エゾノリュウキンカなどが咲いていました。そんなこんなで、大雪山の素晴らしい景色、また厳しさなどなどを存分に体験出来たのでした。H様、S様、S様、色々とお話できて楽しかったです!また来年も楽しみにしております。

2023/04/25 久しぶりの阿寒の森トレッキング

みなさまこんにちは。ガイドの西田です。昨日は久々に阿寒湖畔にて阿寒の森トレッキングを催行いたしました。ご依頼をいただきましたのは関西からお越しのS様。北海道へお越しの旅の途中で、阿寒の自然が気に入ってくれてお声がけいただけたご様子。当日は天気もよく、早やかな春の雰囲気とともに、のんびりとご案内させていただきました。

阿寒川
阿寒川

すこし風が強めではありましたが、やはり今年の暖かさのせいで湖面の氷も全て溶け、数週間は季節の訪れが早いように感じました。ルート中にはヒメイチゲやスミレ数種、なんとエゾオオサクラソウもすでに開花しておりました。雪解けの早さからでしょうが、例年より2~3習慣は季節が早いようですね。気の早い季節の訪れに、森の木々や鳥たちもいそいそと春の身支度を整えているといった森の様子でしたね。 気持ちの良い一日でした~。S様この先の道中もお気をつけて!また遊びに来てくださいね。

阿寒の森 スミレ
阿寒の森 スミレ

2021/4/17 NHK BSプレミアム「体感!グレートネイチャー▽激写!“世界一”の御神渡り~北海道東部 氷の大地」出演

皆様、こんにちは。ガイドの西田です。2021/4/17 NHK BSプレミアムにて放映の「グレートネイチャー」に出演させていただきましたよ。結氷直後のオンネトーでのアイスバブル観察シーンを撮影していただきました。オンネトーや雌阿寒岳などはまさしく私が幼少のころから慣れ親しんできた故郷の自然ですので、こうした環境をNHKさんに取材していただき、また自分が紹介できたことをとても光栄に思います。

オンネトーアイスバブル
オンネトーアイスバブル

撮影は実は2021/12/3のオンネトー・アイスバブル観察ツアーの直後で、タイミングよくオンネトーが凍り、透き通った湖面とアイスバブルを撮影することが出来たので素晴らしい映像になりました。番組は他に屈斜路の御神渡りや、豊頃のジュエリーアイス、伊達の氷筍など北海道の冬の美しい風物が紹介されており、さすがプロのみなさんの撮影や編集技術の成果として分かりやすく迫力のある映像に仕上がったおりました。

はてさて、そんなこんなで今年の冬も11月下旬~12月初冬あたりはアイスバブル観察ツアーを行おうと思っていますので、ご興味のある方はぜひ。

結氷直後のオンネトー
結氷直後のオンネトー

2020/10/11 紅葉の阿寒の森トレッキング

皆様いかがお過ごしでしょうか。私にとって10月と言えば、やはり阿寒の紅葉シーズンです。なかなかどうして今年は秋になっても暖かく、阿寒でも日中気温が15℃前後と一体本当に木々は紅葉するのかしら?と心配になったものですが、そこはなんやかんやで自然の節理といいましょうか、結局は季節の移り変わりといいましょうか、いつも通りにハウチワカエデやオヒョウ、エゾヤマザクラやエゾイタヤ、カツラなどといった樹々たちは少しずつではありますが着実に色づいているのでありました。

阿寒の紅葉1

さて、この度はこの季節のいつもの紅葉トレッキングガイドとして、阿寒の森をご案内させていただきました。この日は雨後ということもあり阿寒の森は清冽な空気の清々しさと秋の色どりに満ちており、まさに豊穣と言ったところ。そしてこの度のお客様は隔日をおいて、オンネトートレッキングも連荘でのご体験をして頂きました。いやぁ、阿寒の自然をご満喫いただけて光栄の至りです。

Hさん&お母さん、来年は羅臼岳と参りますか!この度はありがとうございました。

然別ナキウサギ~糠平タウシュベツ橋梁の旅

みなさまこんにちは。ガイドの西田です。先日はお客様のリクエストプランにて、然別でのナキウサギ観察を経て、糠平湖のタウシュベツ橋梁、三国峠、層雲峡の旅へとご案内させていただきました。

今回のお客様は関西よりお越しのK様。北海道をお気に入りで度々遊びに来ていただいております常連さんです。催行当日は天候にも恵まれ、絶好のトレッキング日和となりました。

然別の風穴付近にナキウサギを訪ねてみると…一時間ほど粘り強く待ってようやくナキウサギ君が寝ぼけ眼で姿を見せてくれました。自分の知る限りでは然別が最も容易にナキウサギを観察できるスポットだと思います。または日高のトヨニ湖でしょうか。付近のカメラマンさんによるとこの日ナキウサギ君は何度も現れてくれたようですが、日によって見られたり見られなかったりだそうなので完全に運ですね。K様は持ってらっしゃいますね!然別湖も静かでとっても雰囲気の良い場所で、私も大好きな場所です。

お次は糠平でタウシュベツ橋梁を観察。この橋梁も傷みが激しく、見るからに崩壊寸前という様相です。この日のタウシュベツ橋梁は渇水によって湖面が低く草原の上にあるような様子でした。秋ぐらいになると糠平湖が水を湛え、橋梁がほとんど水没してしまうそうです。この橋梁もこのさきいつまでこうした姿のまま観察できるでしょうかね。

お次は三国峠で絶品の三国峠コーヒーをいただきつつ、東大雪の山並みと樹海を遠望。この日もニペソツとウペペサンケがはっきりと望めました。あいにく途中の三股山荘はコロナの影響で早仕舞いだったので立ち寄れずじまいでした。個人的にははここが世界で一番好きなカフェですね。たまに一人でも立ち寄ります。

仕上げには層雲峡で大函や流星・銀河の滝を観察。したところで夕立が降ってまいりましたので、宿へと急ぎました。今回もこの季節ならではのなかなか盛りだくさんの旅となりましたね。K様、気が向きましたらまた遊びに来てくださいね。

夏の阿寒の森・トレッキングプラン

皆様、こんにちは。ガイドの西田です。

今年は新型コロナウィルス感染症の影響で登山ツアーでキャンセルが相次いだため、いつもとは随分と違ったスケジュールでガイディングを行っています。

普段通りであれば、6月にもなりますとボチボチ登山ガイドで忙しくなりはじめ、あれよあれよという間に夏シーズン終わりの10月までスケジュール一杯という感じなのですが、今年は最盛期の7月にもまだ若干空きがありまして、日によってはトレッキングガイドなどもご対応が可能となっております。

オオルリ
オオルリ

先日も7月の上旬に阿寒の森トレッキングを催行させていただきました。普段なかなかご案内できる機会のない7月の阿寒の森ですが、エゾハルゼミの声が響く初夏のさわやかな阿寒の森を散策するのもまた良いものです。

ご案内させていただきましたN様、この度はありがとうございました。他にも見どころはたくさんありますので、また阿寒へ遊びに来てくださいね!

今シーズンのスノーシュー催行状況など

皆様お久しぶりです。ガイドの西田です。
小雪状況が続く道東ですが、寒気が入ってかなり冷え込んだなと思ったのもつかの間、ここ最近は春のように暖かくなってしまいました。

この暖気で阿寒湖にもオンネトーにも少し上水が上がっています。どうしてもスノーシューに団子雪が付くので、シリコンスプレーを塗布してみましたら、これが効果てきめんで、団子とは無縁のスノーシュー生活が送れるようになりました。寒かったり暖かかったり忙しい天気ですが、全体的に平均気温は高いようです。

それにしても新型コロナウィルスの蔓延により訪日外国人観光客はすっかり激減してしまいました。そのかわり今シーズンは国内のお客様から直前予約などで割とよくお声がけをいただいており、ありがたいばかりですが…この事態の早期収束をねがうばかりです。

 

阿寒周辺スノーシュープラン・積雪状況のお知らせ

みなさまこんにちは。ガイドの西田です。
今シーズンは本当に雪が少ない!2020/1/14現在のところ阿寒周辺の積雪は5cmに満たないといった程度でしょうか。北海道東部の太平洋側は、元々雪の少ない地域特性を持ってはいますが、少なくとも私の幼少時よりの記憶ではこのような状態は例年に無いと思います。

この小雪状況によってスノーシュープランの催行には変化がございまして、おあかんプランではまだスノーシューを使っての自然散策のご案内はできておりません。おあかんプランの散策ルートである雄阿寒岳登山道の下部は、起伏が多めで、露出した地面へのインパクト配慮から、十分な積雪がないとスノーシューが利用出来ません。今のところ、防寒長靴をお履きいただいたうえでの自然散策という形をとらせていただいております。足元は通常より軽めの散策となりますが、これも自然の状況によるものとご理解の程よろしくお願いいたします。

エゾユキウサギの足跡
エゾユキウサギの足跡

オンネトーも雪は少なめですが、通常通りスノーシュートレッキングをお楽しみいただくことが可能です。雪の少なさから、オンネトーの湖上はまだまだ歩きやすいく、場所によっては風で雪が飛ばされ湖の表面の氷が露出しています。

オンネトー
オンネトー

年々変化の気になる北海道の冬の状況ですが、最近非常に特徴的な風物も目にしております。そのお話はまた次回にて…。