雪が降る阿寒湖のゴールデンウィーク

皆様、ゴールデンウィークが始まりましたがいかがお過ごしでしょうか。

北海道には寒気が入り込んだせいで、いきなり氷点下近くの気温となり、阿寒湖畔では昨夜から今日にかけて雪が降りました。

2019ゴールデンウィークのアイヌコタン
2019ゴールデンウィークのアイヌコタン

皆様お気を付けください!このGW辺りに冷え込んで季節外れに雪が降るというのはまさに阿寒湖あるあるなのです。なので、地元の人間はゴールデンウィークが空けるまでは夏タイヤに履き替えないのが普通です。特に今日は日中の気温が零度近くまで低くなっておりますので、暖かい上着などをご準備の上お出かけください。多分明日からはまた暖かくなると思いますが…。

2019ゴールデンウィークの阿寒湖02
2019ゴールデンウィークの阿寒湖02

路面には雪があまりついていませんが、日影などは怪しい箇所もあるかとは思います。また阿寒湖周辺は鹿が大変多く、接触事故も少なくありませんので十分にご注意の上、楽しいゴールデンウィークをお楽しみください。

2019ゴールデンウィークの阿寒湖03
2019ゴールデンウィークの阿寒湖03

阿寒湖周辺、夏シーズン突入

今年は例年以上に阿寒湖に春が訪れるのが早いようです。雪も非常に少なく、気温も24日は20℃以上ありました。

オンネトー林道は4月12日に開通していますので、普通に車でオンネトー湖畔まで行くことが出来ます。まだオンネトーには薄い氷が張っていますが無くなるのは時間の問題でしょう。だいぶエメラルドグリーンの湖面が透けて見えています。薄氷とエメラルドグリーンのコントラストが綺麗です。雌阿寒岳の雪はもう7割がた無くなってきました。ふきのとうもだいぶ法面に出てきました。

オンネトーのふきのとう
オンネトーのふきのとう

阿寒湖も氷はだいぶ薄くなっています。湖水開きは4月29日になりますので、遊覧船はそれ以降の航行となります。雄阿寒岳の登山道も例年と比べると相当に雪が少なく、もう普通に登山靴で登れます。しかし、26日の夜から雪が降るようですので登山道には若干雪がかぶるでしょう。こんな急変する天気傾向もまた、春の阿寒の特徴で、みんなスノータイヤの履き替えはGW明けから様子を見つつ行うというのが通例となっています。

春の雄阿寒岳
春の雄阿寒岳

春の静かな阿寒湖周辺もなかなか魅力的で、グリーンシーズン突入直後の自然散策プランもまたおススメです。

 

アイスクライミングのビデオ 庶路不動滝、ショロハンター、ドラゴンフォール

2月に標茶のウィルガッドことTさんと庶路不動滝とショロハンター、ドラゴンフォールを登った時のビデオを編集してみました。

僕はそもそもクライミングは苦手ですが、アイスクライミングは更に苦手です。が、Tさんはアイスクライミング大好き男なので、何かと僕を誘ってくれる…のはいいのですがドラゴンフォールはかなりの難易度。果たして登れるだろうか…と恐れおののいていました。しかし結果的には氷が悪いのもあって敗退してしまいました。

この日は気温が高くて、側壁からの雪崩がひどく、それだけでも帰りたかったぐらいでしたが一応1P目は登りました。懸垂で降りるとき、肩に落石がヒット!しかし、たまたま着ていたビレイジャケットがクッションになって大丈夫でした。

ショロハンターは登るのに夢中で撮影するのを忘れてしまいました。まぁ、そんなもんです。しかしド迫力の北海道を代表するような、アイス課題も触れたし満足でした。いやぁやはり北海道の山岳環境って恵まれてますねぇ。

 

めあかんスノーシューのビデオとか

いよいよGWも目前となり、夏シーズンの始まりとなってまいりました。
が、せっかくパソコンを新しくしたので、おだってオンネトーのスノーシュートレッキング(自然散策Bプラン)のビデオを編集してみました。映像のほとんどは春に撮りためておいたものです。新パソコンの威力はなかなかにすさまじく、4k動画でもものの数分で出力できてしまいます。

ビデオといっても、カメラをジンバルに乗せてスノーシューでただひたすらに歩いただけのものですが、それでもなんとなく画になってしまうのは、やはりオンネトーや雌阿寒岳山麓の自然の素晴らしさゆえでしょう。

今年はじゃらんネットからのお客様も増えて、オンネトーのプランにも行くことが多かったです。ご参加いただいたお客様ありがとうございました!

野中温泉のモコ2
野中温泉のモコ2

P.S.
モコちん、いつも見守ってくれてありがとう。すごく賢くて優しい君がいてくれて楽しかったです。安らかに眠ってください。

野中温泉のモコ3
野中温泉のモコ3

 

おあかんプランのお写真

みなさま、ご無沙汰をしております。やっとパソコンを新しいのに入れ替えてサクサク動くようになりましたので、HPの更新もボチボチ進めようと思っております。

やはりパソコンが古いとどうしようもないもんですねぇ。最終的に僕んちのデスクトップパソコンはHDDを認識しないやら、マウスカーソルが出てこないやらでにっちもさっちもいかなくなってしまいましたが…。

阿寒川にて
阿寒川にて

そんなこんなで、もはや昨年の秋の催行となってしまいましたが、以前にとても素敵な写真をお客様から送っていただいたので、ご了承の上で掲載させていただきます。

自然散策Aプランおあかんにて2
自然散策Aプランおあかんにて2

写真は自然散策Aプランのおあかんの時のやつで、お客様は台湾からおこしの美術の先生とその方のお母さん。やはり美術の心得のある方は見どころが違うといいますか、大変素敵な写真ですねぇ。阿寒川の風景は後で絵にもされたようです。

リンさんまた遊びに来てくださいね!

 

 

2018年9月18日~19日 芦別岳・γルンゼ

いよいよ秋も深まりつつある今日この頃ですが皆様いかがお過ごしでしょうか。少し前の事になりますが、ややマニアックな…というより皆名前は知ってるけどあまり行ったという話を聞かない沢の記録をまとめておこうと思います。ちなみに今山行の記録や写真は「新版・北海道の山と谷」の第三巻に掲載予定ですので、ぜひ買って見て下さい。

芦別岳はγルンゼ…この沢は普通、雪渓の残った状況で奥壁のアプローチとして通過されることが多いと思います。が、なかなかどうして夫婦岩まで詰める過程には九本の滝が連続しており、特にF7からは!!!の手強さ。しかもボロボロであんまりピンも取れず、なかなかヤバい沢なのでした。ま、それも行く前から承知の上で、実は僕らはずいぶん前から行こうとしては天気に恵まれずといった有様で数度のシーズンが過ぎ去ってしまったのでした。
そんな純度高めなデンジャラスゾーンに付き合ってくれたのは、いつものOさんに加え、なんと札幌登攀倶楽部のN水さん…という豪華で強力な布陣による山行と相成ったのでした。

F7の岩を潜り抜けて出てきたO氏
F7の岩を潜り抜けて出てきたO氏

9/18 晴れ時々雨 13:00旧道登山口~15:00ユーフレ小屋

まずはアプローチの前日。いくらか大気状況が不安定で、太陽の里までの移動中にも雨が降ったり止んだり。昼頃から旧道をユーフレ小屋までえっちらと歩く。道中、N水さんはキノコ採集に勤しみ、夜は河原にて焚火&キノコ入りジンギスカン。秋風がもはや涼しく心地よい。思えば今年初にして最後の焚火。夜半に激しく雨が降る。

9/19 晴れ 6:00ユーフレ小屋~6:45ゴルジュ巻き~7:20γルンゼ出合い
~8:30F7~9:30F8~10:45F9~13:20上二又~14:00夫婦岩北峰と南峰のコル
~16:00ユーフレ小屋~17:10旧道登山口

4時起床でキノコ入り焼きそばを食して泊装備をデポして6時発。ユーフレ本谷のゴルジュを高巻いてα・βルンゼを見つつγルンゼまでは小屋からおおよそ一時間半。出合いが既にF1の滑滝である。
端的に言うとこのγルンゼは、入ってすぐより普通の沢で云う核心部に放り込まれる感じ。F1~F3といきなり岩々していて気が抜けない。しかもボロボロ。触れる岩の全てが信用できません。
何かの記録でF4では木がもたれかかっていて直登したと読んだような気がするが、その木は滝から外れていて、どう見ても直登は出来そうもなかったので高巻く。次々と連続する滝を超え、左股の奥に文字どおり奥壁見つつ、巨大チョックストーンのはまったF7までやって来た。核心部は間違いなくこのF7からで、ここからがこの沢(実質日帰りであるにもかかわらず)を!!!足らしめていると言える。

F7
F7

そして、このF7は一見巨大チョックのハングの乗り越しがカムイ岩のカンナカムイばりのストレニュアスな仕事を必要とするかに見えるが、よく見てみると岩の陰から光が射しているではないか。N水さんがカムとハーケンを極めてちょっと見てみるわと登っていくとチョックの奥に穴が開いていて上に抜けれるのであった。まぁ、旧山谷をよく見るとちゃんと奥が抜けれると書いてるんであるが。ただしチョックまで至る下の部分も結構悪い。チョックの上には新しめのリングボルトが支点用に二発入っていた。
続いてF8。この滝は一見傾斜もゆるく優しそうに見えるが、取りついてみると肝心な所で外傾していたり心もとないトラバースがあったり、なかなか気が抜けない。僕は自分がトップを名乗りあげたものの、登りながら止めとけば良かったかな…と思ってしまった。

F8
F8

そして問題のF9である。この滝は本当に悪いです。難しいうえにボロボロでピンもあまり取れず、しかも側壁も高いので巻きもかなり悪そう。僕は正直ハナっから大巻きの長時間藪漕ぎを覚悟していた。が、N水さんはこの滝を落ち口まで登る気満々で巻きルートの見当すらしない。
して、ダブルロープを付けた御大はさすがひょいひょいと難しげもなく左岸のテラスまで登って行き、そこから左にトラバース、したところで一発古いボルトを見つけたようだ。
ここまで相当の落石が下にいる我々を襲ってきた。
そこからさらに直上し落ち口を目指すものの、どう見ても立っている上に細かそうでかなり悪い。ピンの入るような余地もなく…ハーケンをなんとかして打とうにも、打ってるうちに岩が砕けてしまうのである。しかもロープがだいぶ屈曲して重そう。ここで御大はやおら懐よりボルトセットを取り出した…ところでなんとハンマーを落としてしまう。
「う、これはいかんいかん」などと言いながらロープの屈曲部まで戻って、片方のロープでハンマーを上げ元の所へトラバースで戻ってボルトをカンカンと打った。そして、「よっよっ」と言いながら落ち口の上へ消えていった…。
こうやって書くとこの一連の動作はにべもなく思えてしまうが、当然ながらめちゃくちゃ悪い壁の中でこれをやってるんである。フォローでトレースしてみるとトラバースの部分などはどこへ足を置いたんだと思うくらいに悪かった。ましてハンマーを落として往復するとは…。しかもこの不安定な立地条件でボルトを打って直上するとは…いやぁ神技とはこのことですなぁ。
ちなみに、このボルトは岩の性質上効き目は不明である。行かれる方は自己責任で…。

芦別岳ガンマルンゼF9にて
芦別岳ガンマルンゼF9にて

二時間の死闘の末F9の上に抜け、程なく上二又にたどり着く。ここからリッジを登れば、南峰南稜、左股を進めば南壁の取りつきに至る。時間も押し迫っているので、我々は一番近道の右股経由の夫婦岩南峰と北峰のコルへと進み中央ルンゼを下降、夫婦沢を下りユーフレ小屋で泊装備を回収し旧道登山口に下山した。

やっぱりN水さんは神ですね。山ヤのマイケルシェンカーですわ。改めて実感した今山行でした。γルンゼはボロボロ&シビアな滝が出てきておススメのルートです。一度お試しあれ。

2018年9月11~13日 また、知床連山縦走ガイドツアー

2018年8月28~30日、ふたたび知床連山縦走ガイドツアーを知床山考舎の伊藤ガイドと共にご案内させていただきました。

三峰より羅臼岳
三峰より羅臼岳

今回は3日間全てがド快晴で、秋晴れの気持ちのいい知床連山縦走となりました。

稜上からは終始国後島が見えていて、なんと今回は色丹島も遠望できました。僕は父親が択捉島で生まれた元島民2世なので、感慨深く眺めていました。

今回は天気が良かったのもさることながら、縦走中は皆さんとお話をさせていただいて、とても楽しかったです。O師匠、いろんなギャグを教えていただいてありがとうございました。

また北海道へあそびにいらっしゃってくださいね!

2018年8月28~30日 知床連山縦走ガイドツアー

2018年8月28~30日、知床連山縦走ガイドツアーを知床山考舎の伊藤ガイドと共にご案内させていただきました。

知床縦走路から羅臼岳方面
知床縦走路から羅臼岳方面

知床連山縦走ルートはまさに北海道が誇る世界遺産の極上トレイル。今回の2泊3日の行程では最終日は雨に降られたものの、ふたを開けてみれば概ね上々と言え、お客様にも大変気に入っていただけたようです。

知床硫黄山頂上へ
知床硫黄山頂上へ

上部ではミヤマアキノキリンソウやメアカンフスマ、エゾオヤマリンドウ、エゾノミヤマアザミ、チシマアザミ、知円別岳付近ではコマクサなどが咲いていました。

下山後のカムイワッカ林道より登山口ゲートの方の法面に目を向けると…居ました、二頭のヒグマが!

カムイワッカ林道のヒグマ
カムイワッカ林道のヒグマ

皆様今回はお疲れ様でした。ご一緒させていただきまして楽しかったです。また北海道へ遊びに来てくださいね!

2018年8月8日 雌阿寒岳登山ガイドツアー

雌阿寒岳頂上にて
雌阿寒岳頂上にて

今日は本州からお越しの皆様を、雌阿寒岳登山ガイドツアーへご案内。天気予報は曇りのち雨という感じでしたが、いい方に転んでくれたようです。

雌阿寒岳八合目付近
雌阿寒岳八合目付近

北海道の山はそろそろ秋の気配が漂ってきましたね。羊雲が浮かんだ空のもと、涼やかな風が頬をなでていきます。

雌阿寒岳より大雪、トムラウシ方面
雌阿寒岳より大雪、トムラウシ方面

だいぶ靄がとれてきて遠望もきくようになってきました。東大雪や表大雪、トムラウシ方面や、斜里・知床連山もハッキリ。お盆も過ぎれば秋もすぐですねぇ…。ま~早いものです

新版「北海道の山と谷2(日高・道東)」

みなさん買いましたか?新版「北海道の山と谷2(日高・道東)」。もうでてますよ!面白いですよ!今回も全編カラーで、日高と道東の沢やら雪稜やら色んなルートが盛りだくさん掲載されております。

思えば山谷にはお世話になったものです。色々な掲載記事に思いを馳せ、いつかはあの沢あのルートに、今年こそはずっと憧れていたあそこに挑戦してみよう。など北海道の山屋のロマンが一杯詰まった素晴らしい本です。

新版北海道の山と谷2
新版北海道の山と谷2

今回のはドローンを持って行って撮影してみたり、周りの仲間もちょこちょことカメオ出演的に写真に写っていたりしますので見てみてください。いやーこうして現物を手に取ってみると感無量ですねぇ。

写真提供に協力していただいた皆様、また拙い記事や写真キャプションを編集していただいたトノや山谷作成委員会には本当に感謝です。

そんなわけで皆さん新版「北海道の山と谷2(日高・道東)」書店、アマゾン等で絶賛発売中ですので、買ってちょんまげ!!!☆